どうしてこうも「Web2.0」となると頓珍漢なことを言い出す輩が増えるのかねぇ…。今回はなんと早稲田の理工学部教授だよ、おい。

これまで大量の情報の中から、一人で有益なものを探し当てるのは非常に難しかった。Web2.0の特性を生かせばグループを作り、分担して情報収集することも簡単だ。
「金融テクノロジー革命 Web2.0でこう変わる(上)」 日経金融新聞 2006/8/23 一面

「グループを作り、分担して情報収集すること」なんて別にWeb1.0時代でもHP立ち上げたりNewsgroupで呼びかけりゃ、いくらでも出来たことであって、なんでそれがWeb2.0になると「簡単」になるのかの説明は全くない。直前の文章で「Web2.0を象徴する」ものとしてblogとSNSがあげられているけど、そんなもの「グループを作り、分担して情報収集すること」とは直接関係ない。勿論、blogとSNSをきっかけとして同好の士が集まり共同作業が始まるということもあるだろうが、そんなことはblogとSNSがなかった時代でも、もとよりインターネットが普及する以前からも行われてきたことだ。Web2.0について書いているんだからWeb2.0じゃなきゃ不可能であった点を書かなきゃ意味がない。

個人間の連携がより簡単になったことを言いたいんだろうが、blogとSNSなら使えるけどHTMLも書けなくてNewsgroupへのアクセスすら出来ない程度の連中がいくら集ったって、どうせ大したことは出来ないよ。ましてや「金融テクノロジー革命」なんて起こすのは無理!!

「これを個人の株式取引に当てはめてみよう。今までのテクニカル分析は過去の株価情報を基にした将来予測。これからは企業の財務情報から評判まで含めた様々な情報を集約し、精度の高い予測が可能になってきたといえる。集団となった個人が、一定の法則を見いだしてプログラムを作れば、勝ち続けるアルゴリズム(自動売買)を開発できるかもしれない」

何を根拠に「今まで」は財務情報や評判を活用して来なかったって決め付けてるんだ?? 財務情報なんて、Yahoo ! Financeを始めとする各金融関係サイトはおろか、もっと詳細に調べようとするならEDGARだってEDINETだってあったじゃないか。ヤフーにある銘柄別の掲示板は盛況だし、2chにだって金融関係の板はいくつもあるでしょうに。紹介欄には「文部科学省から研究費を得て世界中のインターネットのサイトを収集、分析している。」なんて書いてあるけど、とてもそうとは思えない。

「勝ち続けるアルゴリズム(自動売買)を開発できるかもしれない」なんて安易に書いちゃってるけど、そんなことアメリカじゃ何十年の前から散々研究しつくされてきたのに未だにそんなもの出来てない。ノーベル賞受賞者が参加したLTCMでさえ、流動性を失った途端に破綻したのを知らないのか??
んでもって、これWeb2.0とどう関係があるのよ!?

「小額の投資金額でしか売買できなかった個人が、ネット上の口コミを頼りに自発的に数万人も集まり、一つの方向へ売買するといったことも想定できる。」

想定なんかしなくたって、デイトレーダーが新規公開銘柄に殺到するのを見れば分かる通り、そんなことは既に当たり前になっている。でさぁ、これもWeb2.0とどう関係があるのよ!?

情報発信も容易になってきたため、今まで以上に風説が流れやすくなった。今までは新聞が情報の真偽を確認し、取捨選択をしてきた。Web2.0でこの役割を担うのは専門的な集団だ」

ネットが普及したときから既に「今まで以上に風説が流れやすくなっ」てるんですけど。これもWeb2.0との関係が不明。「役割を担うのは専門的な集団」って一体どこ?? 具体名を挙げて欲しい。そしてそれがWeb2.0によるものだということを詳しく説明して欲しい。

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なんなんだろねー、Web2.0と名が付くだけで次から次へとおバカな発言が飛び出してくるこの一連の現象は。流行語マンセーでよく理解もせずに書き散らしちゃうお調子モンが続出する様は、インターネット関連であれば中身が何であれ直ぐにカネが集まったITバブルのときのそっくりだね。

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