「予算や好調な業績を考えると、準備期間を延ばさず上場したかった」。八月十八日に新規株式公開(IPO)を果たしたインターネット関連イージーユーズ。選んだ市場は「一年ほど前までは存在を知らなかった」(西沢岳志社長)という札証アンビシャスだ。
試練の新興株市場 IPOブームの裏側 ⑤ – 日本経済新聞 9/2 14面

  • 「予算を考えると」ってのは、公開準備作業にかけるお金なんかないってことですか?
  • 「好調な業績を考えると」ってのは、上場後の業績の先行きに不安でもあるんですか?

……….なんか、ふざけた感じがするんですが。

このイージーユーズって会社、みずほインベスターズでマザーズ狙いだったものをディー・ブレイン+アンビシャスに変更したらしい。どうせ、業績に目立った伸びがないあるいは公開準備がなかなか進まない折に、アンビシャスは緩いですよなんて入れ知恵をした奴がいて、市場変更を申し出たところみずほに難色を示されたので鞍替えした、なんていうパターンではないのか?

監査法人の変更は粉飾を疑った方がいいのと同じで、主幹事証券の変更も何らかの不備を疑った方が良い。しかし記事によれば「主幹事の変更についても開示を義務付けない見通し」であり、これでは投資家は注意の仕様がない。

元引受業務の免許を持つ日本証券会社は、一九九八年の八十二社から、七月末時点で百十六社に拡大した。
上場を熱望する企業が手数料や実績作りを欲して柔軟な審査をする主幹事を選ぶことが頻発すれば、市場全体の審査機能が低下する恐れがある。
試練の新興株市場 IPOブームの裏側 ⑤ – 日本経済新聞 9/2 14面

「柔軟な審査」とはいい言い方だw そして「市場全体の審査機能が低下」した結果、損害を蒙るのは投資家であることはライブドア事件で誰もが認識するところとなり、その後の新興市場の大幅な株価下落を招いた。メディアが取り上げたときには問題そのものがかなり広範囲で示現した後であり、一種の「まとめ」になってしまっていることが多く、本来であれば数年前にこのような特集が組まれてなければいけなかった筈だが、まぁそれは今更言っても仕方がない。

イージーユーズとはどんな会社なのか。

当社ではインターネット情報関連ビジネスを中心に、「豊かな生活」をサポートするプロフェッショナル集団として3つの独自性に富んだサービスを展開。エンドユーザーとなる個人の暮らしや嗜好をつぶさに汲み上げ、確かな成果を生むBtoBtoC(企業と個人の情報の掛け渡し)ビジネスを実践しています。
our business – 株式会社イージーユーズ

とかなんとかわかったようなわかんないようなことを言っているが、具体的な事業内容はインターネットを利用した広告販売、Webサイトの制作・開発等、輸入家具等の販売

決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 | 純資産
2004/03 | 434,384 | 50,721 | 30,372 | 139,415
2005/03 | 448,830 | 58,153 | 60,648 | 200,063
2006/03 | 597,449 | 41,084 | 61,861 | 261,925
(単位 : 千円)
株式会社イージーユーズ – Tokyo IPO

売上は僅かながら伸びているが、経常利益は逆に減少している。これでは強引にでも出ておかないと、いつになったら公開できるのかわからないであろう。Ⅰの部を見ると、Web2.0を表象している「ソリューション事業」(Webサイトの制作・開発等)の売上は100百万円に満たないし、輸入家具等の販売は申請直前期から開始した事業で、収益の嵩上げのために本業とのシナジー効果もなしに付け加えた感が強い。

株式市場を「easy use」するのであれば勘弁して欲しいものだ。

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